2012年9月24日月曜日

赤いミニバイク。いい感じになってきた。

先週は(僕以外の)家族が休暇を取って帰省していたので、ここぞとばかりに例のプロジェクト(および、ギターの練習とジョギングやら水泳やら)に時間を注ぎ込むことができた。あ、仕事もいつも以上にたっぷりとやってたな。

そんなわけで、例の赤いミニバイクはこの写真のような状態になっています。



各方面で入手したステッカーのほとんどが、子供の乗り物に貼るには大きすぎて、結局一部しか貼ることができなかった。それで、自分でスポンサー系ロゴを紙に印刷して切り抜いて接着剤で貼り付ける、という小手先技を使うことになってしまった。

まあ、楽しかったからいいんだけど。ていうか、マルケジーニとかポジポリーニとか、そもそもそんなステッカー売ってないよ、っていうのが導入できたのでむしろ満足度が高いかも。

こういう、子供の乗物玩具用のステッカーキットを作ったら売れると思うんだけどなあ。権利関係の調整が難しいだろうとは思うんだけど。

で、帰省先から戻ってきた息子に見せるととても気に入ってくれたようで、父親としては小躍りしたいくらいの嬉しさを噛み締めている。

あ、それから、妻はこのプロジェクトに気づいていたらしいことが判明…。

2012年9月18日火曜日

4Eの足に合うVANSのスニーカー

僕の足は、左右でサイズが違うんだけど、特に問題を多く抱えた右足が、長さ26.2cmで幅が3Eに近い4E。キャンバス生地のスニーカーで3Eや4E幅のものを探してみると、有名ブランドというか僕が欲しいブランド(VANSとかCONVERSEとか)ではまず見つからない。悲しいけれど。

世間的によく言われるのが、というか、ABCマートなどの靴屋の店員が言うのが、「靴幅が狭かったらサイズアップしましょう」。僕の足で言えば、27.5cmだとか28.0だとかのブカブカの靴を履けば、幅の狭さがあまり気にならないでしょう、という乱暴な理屈だ。まあ、確かに、正論を突き詰めると、足幅の広めの客に売れる靴なんてほとんどなくなってしまうから、そういう展開に持っていかざるを得ないんだろうけど、これに「はい、そうですか」と従うわけにはいかない。

子供の靴を選んであげたことがある親には常識なんだけど、大きすぎるサイズの靴を履くと、足の屈曲位置と、靴の屈曲位置とがずれてしまって具合がよくない。その靴の機能性が損なわれること甚だしい。しかも、靴が緩いと、歩いているうちに足が靴の中で前方にずれてきて(かかとに隙間があったら要注意)、小指の先あたりが靴の前方の内壁に当たって痛くなってくる。これ、スキーブーツなんかでよくあるパターン。やはり、ジャストサイズが一番。

はい、そういうわけで、4Eサイズの足の僕がいかに、快適な26.5cmのVANSのスニーカー(OLD-SKOOL、コットン)を手に入れたか、のエピソード。はじまり、はじまり~。

…というわけで、今回はVANS編。

まず、VANSのスニーカーは一見すると全部同じラスト(足型)に基づいて作られているように見えるんだけど、実は、スケートシューズ系(スケートといってもアイススケートじゃなくてスケートボード。念のため)の方が幅がやや広い。まあ、これは、知っている人は知っているかも。

ところが、先日VANSの専門店(ABCマートの系列)のシニアっぽい店員と話をしていて、驚くべきことを知ってしまった。同じオールド・スクール(OLD-SKOOLっていうモデル)でも日本仕様と米国仕様で靴幅が異なっているんだって。で、米国仕様の方が実は(予想に反して)幅広。これかなりビックリじゃない?! それで、この米国仕様ってのは、パッと見ではそれとわからない。商品タグを見ても違いが見いだせなかった。どれがUSモデルなのかはショップ店員に聞かないとわからないし、(店によっては)店員だってみんながみんなそれを知っているとは思えない。いやー、貴重な情報を手に入れた。というか、こりゃ買うしかない。


そんなわけで、今まではVANSのスニーカーは27.0cmか27.5cmあたり(モデルによってちょっと違う)を窮屈なのを我慢しつつ履いて、履きながら足に馴染ませていたのだけれど、今回の米国仕様のやつは26.5cmでもぴったりだった。26.0cmはさすがに試さなかったけど。

とはいえ、この26.5cmはぴったりすぎるため、足が膨れてきたりすると窮屈になる恐れがあったので、買って帰ってきてから早速カスタマイズを施した。

このカスタマイズ、試みるのは今回が初なんだけど、たぶん、キャンバススニーカー以外にもいろいろな種類の靴やらサンダルやらに応用がきくはず。そのカスタマイズ方法とは、「靴の中に水を入れて凍らせる」というもの。これ、英語でググッてて見つけた。

水を直接靴にドボドボと注入するのは、当然ながらあまり賢いやり方ではないので、ビニール袋、できればジップロックなどの丈夫なフリージング・バッグを使うのがよい。靴紐を縛って、水を入れたビニール袋を靴の中に入れて、冷凍庫に入れる。水がゆっくりしっかりと凍ってその体積の膨張によって生地がじわっと伸展される。今回は片足につき600cc(1回目)あるいは800cc(2回目)の水を使って、約2日かけて2回の冷凍を繰り返した。




それで、気になる結果なんだけど、たぶん、かなり効果があった。まあ、上にも書いたように、今回は入手したモデルがさほど窮屈でないということもあって違いがわかりにくいんだけど。靴紐をけっこうきっちり縛っても、全然窮屈に感じないので、自分としては大成功である。


いずれ、コンバースについても研究してみたい。

ちなみに、今、気になってるのがUSコンバースが提供するジャック・パーセルのDYO。ジャック・パーセルって、サイズがでかくなると、その魅力が加速度的に失われていくので、ぶかぶかサイズは避けたい一品。しかし凍結伸展テクがあれば、ぴったりサイズでもいけるんじゃないかと。しかも、USモデルだったらおそらく幅も広めなんじゃないかと。おまけに色や柄が自分でセレクトできるとなったら、こりゃ手に入れたいよね。

色のチョイスはこんな感じで青系がいいかな。無難すぎるぐらい無難だけど。…いや、でも、こういうありきたりなのがなんで普通に売ってないのかなあ。

というわけで、LAの友人に日本への転送をお願いしようかどうしようか悩み中。最近、借りばかりが増えている気がして、躊躇してしまうのだけど…。

2012年9月11日火曜日

息子のおもちゃ

という名目であるが、父親である僕も楽しませてもらう。そんな、妻には内緒のプロジェクト始動。いや、内緒といっても、なんとなく既にバレているような気もするが、気付いていないフリをしながらこのまま突き進む。

先週、注文しておいた品が続々と到着してきた。…と書くと大げさだが、3カ所から3つの宅配便が届いた。

まずはこれ、「赤いミニバイク」。上の子がもっと小さかった頃に、プレゼントしてもらって愛用していたのと同じもの。先代のは知り合いの子供にあげてしまったので、再度購入。
なお、Amazonで類似品が売られている模様。

そして、ステッカー。Ducati Corseの最新(といっても刷新したのはそんなに最近じゃない)の立体ステッカーと、Ducatiワークスチームのいつの年のかは知らないけどスポンサーステッカーセット(クリアベース)。

ミニバイク本体よりもステッカー代金の方が高い。

今後の予定1:ステッカーチューン。当然。
今後の予定2:カッティングシートでレーシングストライプを描く。

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追記: つづきはこちら

2012年8月29日水曜日

コード譜成型ツール

がーん。既にそれっぽいのがあった。

便利そう。

こないだの続きにそろそろ取りかかりたいと思って、いろいろアイディアを練っていたところだった。コード譜をGitHubで共有したりしたら楽しそうだけど、法的にだいぶまずいんだろうか、とか、そこらへんを調べているうちに、たまたま見つけてしまった…。

あーあ。いいこと思いついたと思ってたんだけどなぁ。ま、そりゃそうか。ニーズがあれば誰か作るよね。
またなんかおもしろそうなことを探そう。

2012年8月20日月曜日

念願の扇風機を導入

先日書いた、SIENTという扇風機。無事、妻の同意も得ることができて、購入、そして、日曜日に商品到着。




こういったものを購入する際には、我が家の場合、置く場所をどうするんだ、というのが主な問題なんだけど、今回に関しては、既存の扇風機のリプレイスということで、わりとすんなりと稟議が通った。

あ、リプレイスといっても、ナショナルの横方向の首振りが壊れているやつ(F-C306Kという19年前のモデル)は腐っても鯛ということで多分まだ使うんだけど、もうひとつの弱風が全然弱くなくてしかもうるさい(=寝る時や子供がいる部屋では使えない)安物の扇風機に引導を渡すことになる、はず。で、ナショナルの逸品扇風機はサブ機として今後とも活躍してもらう、と。

それで、この新扇風機SIENT(我が家が導入したのはエントリーモデルのこれ)、昨夜一晩使ってみたのだけれど…。

イイ! 実にいい。

この新扇風機のおかげで、子供二人と一緒に寝る(想像するだけでも暑苦しい)部屋で、昨夜の熱帯夜(←たぶん)もエアコンいらずで過ごせた。

いやー、実にいい買い物をした。これはぜひ20年使い続けたい。

と思ってよく見ると、設計上の標準使用期間が「10年」とか書いてある。それ以上使うな、って。どうなってんだこれ。まあ、気にしないけど。

2012年8月16日木曜日

Android チューニング

こないだの続きです。今回は先人に敬意を表してですます調です。


まず、docomoのMVNOのデータ専用SIMではわりとよく知られている件として、こういうのがあるそうです。
http://denpa-shinbun.com/keitai/mvno-battery-drain.html

そうそう、まさにこれ。音声通話用の電波が使えないからといって、圏外とみなして、ずーっと接続を確立しようともがき続けて、バッテリーを消費しまくっている。時々050plusが切断される。そして、本体が熱くなる。


あ、申し遅れましたが、一昨日050plusに加入しました。上り下り100kbpsのDTIのサービスでも普通に(というか禁欲的な僕には耐えられる程度に)通話可能でした。


話を戻すと、おそらくこのセルスタンバイ問題が原因で本体が熱を帯びやすく、それがXperia Miniタッチパネル問題を引き起こしやすくなっているように思えます。

というわけで、まずは、Xperia miniのタッチセンサー感度の再キャリブレーション。あ、これは自分のためのメモです。真似して痛い目にあっても責任取れませんのであしからず。
1. USBデバッグモードをONに。(設定 / アプリケーション / 開発 / USBデバッグ)
2. Windows上でコマンドプロンプトを起動し、以下を実行。
> adb shell
$ su
# dev=/sys/devices/platform/spi_qsd.0/spi0.0
# fw=touch_smultron_sony.hex
# cyttsp_fwloader -dev $dev -fw /system/etc/firmware/$fw -verify_only
# sleep 5
# reboot -p


さらに、セルスタンバイ問題の解決方法を編み出して公開されている方がいたので、利用させていただくことに。
http://bl.oov.ch/2012/01/android-sim.html

リンク先の手順に沿うと、簡単に作業できました。
「緊急通報のみ」の表示を消す、以外は、全て、すんなりと進みました。
しいて言えば、jarファイルの上書きに必要なパーミッションがない、と最後に言われてしまったので、別途、上書き先のファイルのパーミッションをごにょごにょっとしておきました。ていうか、リンク先の懇切丁寧な説明を(後から)よく読めばいろんなことが書いてあった。

いや、実に、ありがたい。


そんなわけで、やることはやったので、結果がどうなるか。全ては丸く収まるのか、しばらく様子を見てみたいと思います。

2012年8月14日火曜日

欲しい扇風機があった

いやー、毎日、暑い。けど、エアコンは好きじゃない(まあ、それなりに使うけど)。

というわけで、扇風機。僕と実家の家族は20年近く前に発売されたナショナルのF-C306K(2台のうちの1台は型番が微妙に違ったかも)という扇風機を、故障すれば修理に出したりしながら愛用してきた。



これが実に素晴らしい製品なんだけど、何が素晴らしいかというと
  1. 立体首振りができる(!)
  2. 「1/fゆらぎ」モードでの風力の強弱リズムがすごくなめらかかつアンビエント
  3. 「1/fゆらぎ」モードで弱めの風を送ると、音もなく、本当の自然の風のようだ
…というわけで、これが各部屋にふんだんにあれば(&置く場所があれば)エアコンなんてほとんど出番ないだろう、っていうぐらいの素敵モデル。

もうちょっと具体的に書くと、エアコンの設定温度が高いだの低いだのと意見の食い違いがある我が家においても、この扇風機の風が不快だなどと誰かが言ったことは未だかつてない。つまり、エアコンオフ、またはエアコンの温度を高めに設定しておいて、この扇風機の風が当たるところにいれば誰もが幸せという。

しかし、残念なことに、この製品はもう新品で手に入らない。そればかりでなく、重要な補修部品のストックも底をついてしまったらしい。一昨年の初夏に修理に出したときに、修理できるのは今回が最後ですと言われた。残念。

そして、去年の夏に再度故障して、今は横方向の首振り機能が損なわれたままだ。

後継機種があれば買い替えたいと思っていたのだが、それらしきものが全く見つからず、残念な思いをしていたところ、東芝がSIENTという立体首振り扇風機を発売したことを去年の夏の終わり頃に知った。これ、たぶん、我が家の(1993年モデルの)扇風機に対抗できる唯一の現行モデルだ。が、そのときは、季節的なものもあり、我慢。

そして、季節は巡りまた夏真っ盛り。ああ、暑い。あっちの部屋にもこっちの部屋にも扇風機を増設したい、という欲求から、このSIENTってやつのことを思い出して、調べてみると、おお、意外と安くなっている。

東芝のSIENTシリーズにはいくつかモデルがあるようなんだけど、僕が欲しいのはエントリーモデルのF-DLP100。上位機種が備えている機能には特に魅力を感じない。少しでもシンプルな作りの方が長い年月の使用に耐えてくれるだろうし(買ったら20年間使うことを想定ってことで)。

というわけで、後で妻を説得してみようと思う。

2012年8月12日日曜日

DTIの月額490円SIM

一昨日ぐらいに書いたように、DTIが提供する月額490円SIMを申し込んだのだけれど、早速今日クロネコメール便で届いた。早い。

アンドロイド携帯にSIMカードを挿して、SIMカードの台紙に書いてあるAPN設定情報を入力するだけですぐに使えるようになった。楽勝。



このSIMでの通信は、docomoのFOMAネットワークを使って行われるものの、上り下りともに100kbpsという帯域制限がかかっている。これがどれほど遅いのか気になっていたんだけど…。これ、今まで2G携帯を使っていた僕からすればまったく問題にならない。杞憂だった。

ついでに言うと、Facebookなんかの体感速度は、帯域制限なしのFOMAネットワークを使っているはずのBlackBerryよりも遥かに速い。どうなってんだBlackBerry!?まあ、ネイティブアプリの出来不出来が影響しているんだとは思うけれども。

そういうわけで、現時点ではおおむね満足。これが月額490円とは素晴らしい。

以下、気になる、小さな問題点。

ひとつめ。「通信サービスなし」の警告が常に表示されて鬱陶しい。


(ちなみに、この写真ではWi-fiもONになっているけど、上記の通信速度の評価はWi-fiをOFFにしてのものなので、ご心配なく)

ふたつめ。「通信サービスなし」と関係しているかもしれないが、ソニエリのXperia mini操作不能問題(→イタリアでのできごと)の前兆的な現象が発症した。要するに、タッチパネルのセンサー感度がおかしなことになってしまい、触っていないボタンを触ったことになってしまう、という現象なんだけど、まあ、とりあえず今のところ軽症だし、解決方法も分かっているので、気楽に様子を見よう。

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追記: こちらに続編→ Android チューニング

2012年8月10日金曜日

BlackBerryに馴染めない

会社支給の携帯が、auの2Gネットワーク廃止を機に、BlackBerryにリプレースされてしまった。しかも、なぜか、1年半前のモデル。企業向けの特殊な設定になっているから、一般ユーザにとっての使い勝手とは全然違うんだとは思うけれど…、まったく、使いにくいったらありゃしない

あ、いや、「会社支給携帯に何を期待しているんだ」というご指摘はごもっとも。でも、携帯2台持ちしなくて済むような配慮がうちの会社には(数年前には)あったんだけどなあ。


バッテリー


フル充電したバッテリーが1日半〜2日ぐらいしかもたない。しかも、一見汎用品に見える付属の充電器&マイクロUSBケーブルを使わないと充電できない。


文字入力


日本語変換で誤変換してしまったら誤入力文字をデリートしてもう一度ローマ字入力から繰り返さなければいけない。

数字キーロックの方法が不明。メールなどで数字を入力する場合は、Altキー、数字キー、Altキー、数字キー、Altキー、数字キー、…といちいちAltキーってやつを押している。めんどくさいこと山のごとし。


ブラウザ

まず、読み込みが遅すぎる。本当に3G回線使ってるのか疑いたくなるほど。

で、前のページに戻るボタンはあるけれど、進むボタンはない。

ブラウザの文字が小さいと潰れて読めない。拡大すると、(ページ幅が調整されないので)1行読み進める毎にカーソルで右に行ったり左に行ったりしないといけない。




電話機能


留守番電話のメッセージの聞き方を理解するまでに2週間もかかってしまった。留守番電話に録音されたとかいうメッセージだかなんだかをクリックしても留守番電話は聞けず、明示的に1416に電話をかける必要があることが取扱説明書(これまた難解)から判明。

着信した電話の電話番号を既存のアドレス帳エントリに付け加えることがどうやらできないらしいことが3週間頑張った後の結論。

着信履歴/発信履歴に日本の国番号(+81)が付いたりして、通話料金がどういうことになっているのか不安。(払うの僕じゃないけど)

電話帳をインポートしたら、何がどう間違ったことになってしまったのか、妻の携帯に電話をかけたつもりが父の携帯を鳴らすことになってしまったりして、もう恐ろしくて内蔵電話帳のデータは全く信じられない。


その他


テザリングができないし、コーポレートメール以外のメールアドレスは持てないし設定もできない。アプリのインストールもできない(例外あり)。ま、これは、BlackBerryのせいというよりは、会社のIT部門による設定のせいなんだけど。


結論というか善後策


こんな設計ミスっぽい電話機を"スマートフォン"とか呼んではいけないと思う。10年前の携帯電話の機能制限版(ただし画面サイズは10年前より大きい)って感じ。なんとか、使いこなそうと努力してみたけれどやっぱ無理。

というわけで、携帯の2台持ちは避けたかったんだけど、そうも言ってられない状況。WiFi専用機として自宅内で使っていたSIMフリーのアンドロイド携帯(イタリアに行く時に買ったやつ)を活用しようと考えている。

電話はどうせほとんどかけないからいいとして、私用メールとWebブラウジングが必要ということで、データ通信専用のb-mobileの月額980円のイオンSIMにしようかな。と思っていた矢先にDTIの月額490円のSIMが発表されたので、こっちを早速申し込んでみた。期待に応えてくれるだろうか。

2012年8月8日水曜日

イタリア旅行報告(8)

8.総括


念願のイタリア家族旅行。のんびり気楽にすごすリゾートバカンス、とは対極にあるような、常に自分で動き、考え、迷い、地元の人と話をして、という、敢えて否定的に言えば「疲れる」、逆に肯定的に言えば「充実した」旅だった。人によって旅に期待することはそれぞれだと思うけど、僕は大満足。

おそらくこれから当分の間はまたイタリアに足を踏み入れない年月が過ぎるのかと思うけど、次の旅へと続く妄想を掻き立てるに十分なものを仕込んできたと思う。

今回は、5歳と0歳の子供を連れての旅行だった訳だけど、だからこそのかけがえのない経験をしたと思う。小さな子供を連れていなければさほどありがたくも思わないような他人の親切が無茶苦茶嬉しかったり。

子供が小さすぎて(少なくとも下の子は確実に)今回の旅のことなんて覚えているわけがない、なんてことを言われたりもしたけど、そんな小さな子と一緒に旅をしたという自分の思い出はずっと残る。そして、子供たちに話すことができる。



日本の外に出ると、日本国内にいるときよりも日本のことが見えてくる、という話はよく聞くけれど、今回もまた全くその通りだと思った。特にこうやって大好きな国を旅していると、どうしてこの国というかこの国の文化や街や人のことを僕は好きなんだろうか、とか考えるし、何が日本とは違うのか、とか、日本のどこが僕は好きではないのか(逆に言えば、どこが変われば日本をもっと好きになるのか)、なんてことも考える。

僕はしばらくイタリアはお預けだけど、偶然このページ、というか、この一連のブログを見たあなたには、運命だと思って、イタリア旅行を企ててみていただきたい。

おわり。


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目次
  1. 旅程
  2. 準備/予約サイト、ガイドブック、参考書、地図など
  3. 移動/飛行機、電車、地下鉄、バス、タクシー、レンタカー
  4. 表示
  5. 食事
  6. 訪れた場所
  7. 持ち物
  8. 総括


イタリア旅行報告(7)

7.持ち物

忘れてはいけない持ち物。それは、何と言っても、傘。折り畳み傘
日本では普通に手に入る高品質で軽量のビニール傘は向こうでは手に入らない。観光地では安い傘や折り畳み傘を売ってたりもするんだけど、あまりの低品質に開いた口が塞がらない。
ちなみに僕のおすすめは無印良品の折り畳み傘。ジョイント部分が樹脂でできているから捩じれによる破損がほとんどないってやつ。付属の袋は、折り畳んでも畳まなくても収納できる。丈夫でしかもそこそこ軽い。これ便利。大人の人数分これを持って旅に出れば雨が降っても安心ですな。

あと、GPSを使わないなら、紙に印刷したGoogle Map。高速道路以外で予定しているルートがあれば、一応すべて用意しておくのが安心かな。日本ではどこででも高精度な地図が手頃な値段で売られているけど、イタリアではそれがない。簡単に手に入る30万分の1の地図では、町と町の位置関係を把握するぐらいにしか役に立たない。携帯電話の電波がどこにでも届く訳でもないからスマホも案外役に立たなかったりするし(地図データを大量にキャッシュしておけばいけるかな)。ついでに、安物でもいいから方位磁石があると安心できるはず。

持ち物ってのとはちょっと違うかもしれないけど、クレジットカードはVISAかMastercardに限る。経験に基づく僕の認識では、JCBは日本とハワイでしか使えず、アメリカンエクスプレスはアメリカ国内用。今時だいたいそうだと思うけど、ICチップ内蔵型のカードが信用されているので無難(PINコードをお忘れなく)。トラベラーズチェック(発行しているのはアメリカンエクスプレス)は、ヨーロッパではどこでも使えないと思った方がいい。

辞書はあったほうがいいかな。小学館のポケットプログレッシブ 伊和・和伊辞典がおすすめ。辞書の真ん中に旅先で役に立つ会話集なんかがある。あと、これ、ハローキティ・バージョンも売られている。ちなみに、ヨーロッパではキティちゃんが大人気である。

んー、あとは特にこれといったものはないかな。持っていきたいものをどうぞ。

つづく

2012年8月7日火曜日

イタリア旅行報告(6)

6.訪れた場所


今回訪れた場所を地図で表すとざっとこんな感じ。
大きな地図で見る

道順はこの通りではなく、実際には宿泊地と各訪問地を行ったり来たりしてた。
地図上のA〜Bの区間だけが電車で、他はレンタカー。

今回の訪問先(宿泊施設については既に書いたので省略)について以下、お薦めポイントなどを紹介。

A. ヴェネツィア


ベビーカーで行くと大変。子供が自分で歩けない場合はベビービョルンやエルゴベビーのようなベビーキャリーを装着することを強くお勧めしたい。あと、荷物は背中のリュックに。とにかく、階段(橋)が多いので、ベビーカーは荷物以外の何ものでもないし、水上バスに乗ったりする際には手ぶらが快適。


B. ローマ


やっぱ、ちっちゃな子供のハートを掴むにはコロッセオみたいなわかりやすいものが一番。


C. カステル・ロマーノ(アウトレット・モール)


ローマ郊外のアウトレット。僕自身はこういうのにこれっぽっちも興味がないんだけど、奥様のためにどうぞ。ディーゼルのジーンズが数千円。とか。


D. ナルニ


古い名前でナルニアという。映画を見たことも本で読んだこともないけど有名な「ナルニア国物語」の世界観を形成しているんだとかなんとか。
4月の終わりから5月にかけての週末(3週末?)に中世祭りが開かれて、このお祭り期間内だけ開かれるレストランがあったりする。そういうお祭りレストランは、地元の青年団とかが中世の衣装を身にまとって運営していたりするんだけど、中世風の雰囲気で(中世の飾らない建物に古い木のテーブルと長椅子を持ち込んだだけなので当たり前)実にいい感じ。塩やハーブの他には特に何も載っていないプレーンな釜焼きピザ(ピッツァ・ビアンコって言ってた)がこれまたおいしかったりして。この時期に行くならぜひ週末に!


E. スポレト


この街の郊外にローマ時代の水道橋があって、歩いて渡ることができる。他の有名なローマ水道の遺跡と比べてどれぐらいすごいのかはわからないけれど、まあ、とにかくその谷間に長い脚を延ばす巨大建造物には驚いた。校外学習の小学生の集団(と先生と一部生徒の保護者?)がいた。日本人(というかアジア人)のしかも乳幼児連れなどをあまり見たことがないのだろうなという(好意的な)反応。


F. モンテファルコ


La Strada Del Sagrantinoと呼ばれる、ぶどう畑やオリーブ畑の続くのどかな丘陵エリアの中の町(村?)のひとつ。こういう小さな町にたどり着くまでの道をドライブするのが楽しいし、丘の上にある町の外壁のあたりから眺める景色もまた素晴らしい。


G. ストロンコーネ


ここのレストランが素晴らしかった。昼は行っていないので詳細不明ながらも素敵な雰囲気の小さな城塞都市。


H. ノルチャ


イタリア語では、肉屋さんのことをnorcino、その店舗(加工肉店)のことをnorcineriaという。その語源がこの町Norcia。プロシュートやサラミといった各種加工肉や黒トリュフなどグルメな食材の産地として知られる場所。ただし、僕が訪れたシーズン(4月末)はトリュフの季節ではなかったので、残念ながらトリュフ料理は食べられず。
ノルチャは他のウンブリアの町からちょっと遠いんだけど、Valnerinaと呼ばれるNera川流域の渓谷エリアを抜けていくルートがこれまた素晴らしいドライブになると思う。ただし、スピード違反の取り締まりには注意。


I. マルモレの滝


ヨーロッパで最高の高さを誇ると言われる滝。3段に分かれているんだけど。
そもそもこの滝は、ローマ人(古代ローマの人々)が既存の川の水を灌漑用として利用するために、川の流れを変えて、しかも、水門を作った、という起源をもつそうで。
今でも、朝の特定の時間に水門が開かれて滝から水が溢れ出て、午後の特定の時間に水門が閉じられて滝からの水は止まる。らしい。僕らが見たのは止まるタイミングだったんだけど、さすがに一瞬では止まらないものらしく、じわじわと水量が減っているかな、という感じだった。たぶん、これは開門を見る方が楽しいだろうと思う。
どうでもいいけど、校外学習かなんかの小学生や中学生たちが大勢いて、うちの下の子がかわいいかわいいと大人気だった。


J. カスティッリョーネ・ドルチャ


オルチャ渓谷の主要な町のひとつ。この町へのアプローチや、高台からの眺めは実に素晴らしい。町自体は小さく、わざわざ観光で訪れる人がどれほどいるのかは不明ながらも、魅力的なレストランがいくつかあった。我々はこの町の外れのアグリツーリズモに泊まったので、何度かこの町に足を運んだ。
これまたどうでもいいけど、ここのレストランで日本語がペラペラのイタリア人観光客と遭遇した。子供や旦那さんは日本語に馴染みはないようだったけど、乾杯は二人して「カンパーイ」って言ってた。


K. モンタルチーノ


言わずもがな、かの有名なワイン「ブルネッロ」の産地。そのワインがゆえに観光地としても賑わっていた。
アプローチするときは問題ないとして、帰り道、地図を見ないで適当に城壁の外へ向かって走り出したら、何やら舗装もされていない細い道に入り込んでしまって…。ま、迷ったら人に聞けばいいんだし、そもそもあてになるような地図が手元にないんだからしかたがない。しかも地図を読めるのは家族で僕だけだし。教訓としては、クルマで走り出す前に、どうやって目指すべき幹線道路までたどり着くべきなのかを地元の人に訪ねるべき。


L. シエナ


細い道が入り組んで、アップダウンがありまくり、という古い(そしてそこそこ大きい)町は、散歩が楽しい。町の真ん中には有名なカンポ広場が開けていて、細い道を通り抜けてそこにたどり着いた時には、なんというか、パッと心が晴れ渡るような気分だったな。実際は、雨だったんだけど。
今回は残念ながら見送ったけど、マンジャの塔に本当は登ってみたかった。


M. サンジミニャーノ


これまた有名な丘陵都市。古い塔がたくさん立っている。これまた今回は残念ながら見送ったけど塔に登ってみたかった。

N. アシャーノ


特に目的地というわけでもなかったんだけど、ロンプラのオススメドライブルート(の一部)を走った時にこの町に立ち寄ってジェラートを食べた。たしかにこの辺りの道はとても気持ちいい。が、ひたすらワインディングが続くためにクルマに酔いやすい人が気持ち悪くなってたのには胸が痛んだ。


O. ピエンツァ


ここもまた丘の上に立つ美しい町。珍しく日本人観光客(新婚旅行かな?)を見かけた。ビデオカメラに向かって、自分たちは「憧れのピエンツァ」に来ている、とか言っていたけど、ピエンツァがそんなに知名度のある町だとは知らなかった。
この町はローマ法王ピウス2世(ルネサンスぐらいの人かな?)の故郷で、彼が自分好みの町にするために気合いを入れて都市計画を立てて再開発をしたとか、そんな話。確かに、町並みが美しいし、町の南のテラスから城壁の見下ろす景色は実に素晴らしかった。雨が降ってきて、傘も持ってなかったから、じっくりとは眺めていられなかったけど。


P. リヴォルノ


港町。魚介類をどっさり盛り込んだカッチュッコという名物料理が食べたくてこの町を訪れたものの、残念ながらこの料理が食べられる曜日ってのが決まっているそうで、食べられなかった。イタリアって、地方によって、こんな感じで特定の曜日にしか食べないものってのがあるみたいだ。ローマではニョッキは金曜日(←うろ覚え)だけ、とか。


Q. ルッカ


町を取り囲む分厚い城壁の上は土手みたいになってて、散歩したりするのに気持ちがいい。このがっちりと壁に囲まれた町ってのが、村上春樹の「世界の終わりとハードボイルドワンダーランド」を思い起こさせる。
ここは、古い町ではあるものの近代化されてもいて、町の規模は大きい。旧市街の真ん中あたりには、たとえばパン屋だってたくさんあるし、レストランもいろいろな規模のものがあり、様々な暮らしのニーズに応えてくれるはず。
城壁の外の新市街の中にあるスーパーマーケット(大きいのが何件かあるようだ)で、アルファロメオ用のワイパーブレードと替えゴムを購入した。日本で買おうとすると正規ディーラー価格でむちゃくちゃ高い(ぴったり同じサイズを使っている国産車がないから)。けど、こっちだと、数百円。ていうか、スーパーで売ってるってのが驚き。


R. ピサ


やはり斜塔は子供受けがいい。しかし、実に残念なことに幼児は斜塔に登らせてもらえない。…というか、後で気付いたんだけど、年齢を詐称すればよかったな。


S. チンクェ・テッレ


切り立った崖にへばりつくように、小さな集落が5つ。それがCinque Terre(「5つの土地」)。パステルカラーの家々が、ここが昔ながらの海辺の町であることを雄弁に物語っている(沖に出た漁船の上からでも自宅がすぐに識別できるように、各家がそれぞれ分かりやすい色で外壁を塗ったという)。
建物と建物の隙間を縫う細い歩道(大部分は急な階段)を登ったり降りたりするのは疲れるけど楽しい。階段や壁に、"→Mare(海)"とか"→Paese(村)"とか手書きのペンキで書いてあるのがのどかでいい。
集落から集落をつなぐ鉄道路線があるし、遊歩道もある。特に一番東のRiomaggioreと二番目のManarolaとの間の遊歩道は整備が行き届いていて歩きやすい。「愛の小道」とか名付けられているんだそうで。


T. ヴィンチ


レオナルド・ダ・ヴィンチの出身の村。というか、レオナルド・ダ・ヴィンチっていう名前は日本語にすると「ヴィンチ(村)のレオナルド」なんだけど。
ミュージアムはなかなか見応えがあるものの、未就学児にはちょっと難しいかな。


U. フィレンツェ


やはり、フィレンツェといえばドゥオモ(大聖堂)。しかし、幼児連れでのオススメは、大聖堂そのものではなくて、その隣の鐘楼。414段の階段、85mの高さ。この塔からはフィレンツェの町はもちろん、すぐ隣のドゥオモのドームの全体像をごく近いところから、しかも似たような高さの目線から眺めることができるので、こちらのほうがもしかしたら深く印象に残るかもしれない。途中何カ所か見晴らしのよい場所での休憩も可能だし、一番上まで行かないとしてもそれなりに満足度が得られる。
あと、サンタクローチェ教会。これ、3度目のフィレンツェにして初めて訪れた(中には入らなかった)んだけど、この建築物にクラクラッと来てしまう人がいるというのもうなずける。美しいファサード。



つづく

2012年7月24日火曜日

イタリア旅行報告(5)

5.食事


食事。いろいろ書くべきことがあるような、そうでもないような。

離乳食


今回の旅行では、下の子が9ヶ月だった。粉ミルクは飲まない子だったので、母乳に加えて一日3回ぐらいの離乳食がこの時期の彼の食事。

我々はレトルトパックと瓶入りの離乳食を大量に日本から持っていった。しかし、似たような形態の離乳食はイタリアでもスーパーマーケット(スペール・メルカート)でも売ってた。当たり前か。

でも、スーパーを探すのが大変かもしれないので、レンタカーでの旅行の場合は、最初に比較的大きな街に到着する(&スーパーを探す時間がある)までの期間のレトルト(or瓶入り)離乳食は日本から持参した方がよいかも。

電子レンジは、アメリカや日本と違ってどこにでも当たり前にあるわけではない、と思うけど、ホテルによっては共用スペースに電子レンジが置いてあったりするし、宿の人に「温めて」ってお願いすれば鍋&お湯で温めてくれるので心配無用。

それよりも、パスタカッターを持参して大人の食べるパスタを切って与えるのがいいかも。概して濃い味付けなのが気になるところではあるけど。

レストラン


よく知られているように、イタリアのレストラン(お食事処)は、いろんな種類にカテゴライズされている。リストランテ(エレガントなレストラン)、エノテカ(食事もできるワイン試飲販売店)、タヴェルナ(ちゃんとした食事ができる居酒屋)、トラットリア(シンプルなレストラン)、オステリア(カジュアルなタヴェルナ)、ピッツェリア(ピザ屋)などなど。しかし、安い店がリストランテを名乗っていたり、オステリアが高級店だったり、例外が多く、店名からその雰囲気や値段を知ることは不可能。しかし、実際に店に行ってみれば、入口脇には値段付きのメニューが置いてあるし、雰囲気もだいたいわかる。

子連れでも気まずい思いをしなくて済むようなレストランはどこか。それは、その街の人に聞いてみるのが一番だ。これが唯一間違いない方法だと僕は思う。ちなみに、その街の人と一緒にお店に入ることができれば、より居心地がよくなる。

よさそうだと思っていたレストランに行ってみたら満席だった、という時には、そのレストランの店員にどこか別のお店を紹介してもらうというのも悪くない。彼らもひどいお店を紹介するわけにはいかないはずだ。ま、本当は予約して出かけるのがいいんだろうけど、いろいろな状況があるので。

夕食の時間は、イタリアでは日本に比べてだいぶ遅いので、夕方5時なんかだとレストランが開いていなかったりする。



あ、あと、メニュー。バルとピザ屋以外では、基本的には、アンティパスト(前菜)、プリモ・ピアット(第一の皿/パスタやリゾットやスープ)、セコンド・ピアット(第二の皿/肉か魚)の3点を各人が注文することが想定されている。ので、アンティパストを1皿と、プリモを2皿、あとはワインとデザートだけ、とかいうのは(僕の認識では)当然ありなんだけど、「アンティパストをシェアしたい」「セコンドはいらない」などと言い添えるべきだろう。レストランによっては、客が自分自身で取り分けるのを(美的観点から)好まず、厨房から出てくる時点で1人前のボリュームの料理を2皿に半分ずつきれいに盛りつけて提供してくれたりする。店としては(店によっては)、一人で食べるのかシェアするのかをはっきりさせてほしかったりするようだ。

ワイン


イタリアにおいてはレストランで出てくるテーブルワイン(ハウスワイン)が十分おいしい。異論反論あるかもしれないけれど、その場合、考えてもみて欲しい。テーブルワインがおいしくない店にイタリア人が食べにくるだろうか?そう、安くても、そのお店の料理の味付けに合うものが厳選されている(もしくはワインに合わせた味付けがなされる)と考えるのが合理的だろう。



というわけで、安くてもワインがおいしいので、飲み過ぎと飲酒運転には十分注意。イタリアの交通関係の法律では血中アルコール濃度が0.05%を超えると飲酒運転とみなされる。これは呼気中の0.25mg/litterに相当するとのこと。ちなみにこれは日本の10年前の道交法と同じ基準値。このサイトによると、アルコール度数12%のワイン350mlを体重63kgの人が飲むと、1時間経過するまで合法レベル(0.25mg/litter)まで下がらない。当然ながら、他の車両の運転手が飲酒している可能性が高いので、これにも注意。

つづく

イタリア旅行報告(4)

4.宿泊


今回の旅では宿泊先に関してちょっとした工夫をしてみたり、あるいは考えが足りなくてつらい思いをしたり、まあ、いろいろあったので、そこらへんをひとつ。

ヴェネツィア編


ヴェネツィアに行ったことがある人には説明するまでもないことなんだけど、いわゆるヴェネツィアの島の中は自動車が走っていない。つまり、荷物を満載したタクシーでホテルに乗り付ける、ということが不可能。水上タクシーがあるにはあるけれど、現実的な値段ではない。荷物を運んでくれる人がいるらしい(もちろん有料で)けれど、どういった時間帯に運搬サービスが利用可能なのか不明。さらに、大小さまざまな橋があるおかげで、スーツケースやベビーカーを押して歩くのは無理、とまでは言わないにしても困難を極める。


というわけで、ヴェネツィアは手ぶら、あるいは手ぶらに順ずる身軽さで訪れるに限る。赤ちゃんはベビーカーではなくて抱っこ紐(ベイビー・ビョルンだとかエルゴ・ベイビーみたいなやつ)で。

ヴェネツィアのひとつ隣の駅がメストレ(Venezia Mestre)。この街は、ヴェネツィアで働く普通の人やヴェネツィア大学に通う学生なんかが住んでいたりする街。ちなみに、ヴェネツィア島に住んでいるのはものすごい大金持ちオンリー、らしい。

このメストレにもホテルがいくつかあるし、一般論で言えば、ヴェネツィアよりずっと安く泊まれる。メストレのホテルだったら空港からタクシーで乗り付けられるし、駅からだって平坦な道を歩いてアプローチできる(ところが多いだろう)。しかも、ヴェネツィア(の島の入口)までは電車で一駅。バスも出てる。
そう、メストレに宿泊すれば、手ぶらに近い状態でヴェネツィアに入ることができるのだ。

というわけで、今回は、メストレのホテルを利用。ちなみに、前回(7年前の新婚旅行)はヴェネツィア島内の駅にわりと近いあたりのホテル。前々回(16年前の卒業旅行)は、当時メストレに住んでいた友人宅に泊めてもらった。

参考までに、宿泊したホテルはHotel Piave

ローマ編


値段相応なんだけど、一晩目のダブルルームの部屋とベッドが狭くて参った。ローマのテルミニ駅から徒歩1分だったら、広々ってわけにはいかない、って、気付いとくべきだった。出発直前にいろいろ予定を変更する中でよく確認もせずに予約したのが祟った感じ。

ホテルのダブルルームって、クイーンかキングかあるいはそれ以上のベッドが置かれていることが多いと思うんだけど、今回宿泊したダブルルームでは文字通りのダブルベッド(幅120cmくらい)が置かれていた。しかも、エクストラベッドをお願いしておいたつもりだったのにそれもなく…。確認を怠ったこっちのミスなんだけど。


というわけで、最初の晩、上の子にはソファで寝てもらった(リネンは用意してくれた)。次の日はトリプルルームが空いたので移らせてもらったんだけど、トリプルルームのベッドはそれぞれが普通に広かった。部屋自体も十分な広さだった。

ホテル自体は質素ながら清潔で素敵なところだった。スタッフも感じが良かったし便利な立地だったので、最初からトリプルルームを抑えられていれば、と悔やまれる。

参考までに、宿泊したホテルはHotel Fawlty Towers

ナルニ編


今回泊まったのはTorre Palombara - dimora storica。あえて日本語に直訳すると「歴史的旧家・鳩の塔」。中世の見張りの塔を起源とし、増築を重ねて現在の建物になったのだそうで。

ここは、もう、素敵すぎる。もう一度ウンブリアに行くことがあれば絶対またここに泊まる。妻が言うには「ヴェネツィアやらローマやらに寄らずに最初にここに来たかった」。

建物、部屋、景色、どれをとっても素晴らしいんだけど、何と言っても主人(ていうか若旦那?)が、いい人。しかも、イケメン。しかも、ヒストリック・カー・マニア(あ、これは普通の人にはどうでもいいことか)。英語でも何ら問題なく意思疎通できる。

というわけで、このあたりを旅するという友人がいれば迷うことなくここをお勧めしたい。


ところで、前のエントリに書いたように、僕は道順をちゃんと控えておかなかったせいでローマからここまで辿り着くのにひどく苦労したけど、案内通りの道順に従ってアプローチすれば苦労せずにたどり着けるはず。いったんナルニの歴史的中心街に迷い込んでしまうと厄介だ。ちなみに、クルマがないと到達不可能な立地。

ここを拠点にして、ウンブリアのあちこちに簡単に出かけることができる。ペルージャやアッシジまで1時間かからないんじゃないかな。両方とも近くを通り過ぎただけだけど。ヴェルネリア渓谷経由でノルチャまで1時間半くらい。

オルチャ渓谷編


オルチャ渓谷(Val d'Orcia)、という名前から受ける(であろう)印象とは異なって、ここは、谷間というよりもむしろ丘陵地帯。オルチャ川流域の穏やかな丘が、そしてクルマ乗りには堪らないナイスすぎるワインディングがどこまでも続いているエリアだ。

我々が宿泊したのは、この中のCastiglione d'Orcia(カスティッリョーネ・ドルチャ)という古くからの城塞都市(というか村?)の外れにあるアグリトゥーリズモ。

アグリツーリズモというのは、まあ、ご存知の方はご存知でしょうが、(主に)農家の空き部屋を改装して旅人に宿を提供する、という、日本における民宿に近いもの。宿泊費は、一泊(家族全員朝食付きで)8000円しないようなところから、その数十倍のところまで多種多様。大地主のお屋敷(=城)を改装したようなところはびっくりするほど高級だったりするので、そういう意味では「民宿」とは必ずしも一致しないんだけど。


今回泊まったのは、ロンプラ(英語版)で"best-valueなアグリトゥーリズモ"と評価されていたLe Case。快適な宿だったし、娘は周辺環境(草原やら池やら)を楽しんでいたし、宿を運営している若い二人もナイスだった。さらには、オルチャ渓谷というかトスカーナ中部の各都市を訪問するのにはとても便利な立地だった。モンタルチーノまで30分ぐらい、シエナまで1時間ぐらい。もちろんクルマで。

僕が予約した時にはBooking.comとかでは予約できなかったので、直接メールでやり取りした。僕自身はイタリア語でメールを交換したけど、英語でも全く問題ない。

ルッカ編


ルッカは、街全体をぐるりと取り巻く分厚い城壁で有名な古い城塞都市で、プッチーニの故郷として知られている。ピサまでクルマで30分ぐらい、だったかな。リヴォルノやチンクェ・テッレまでも簡単に行ける(←クルマ前提での発言)。ヴィンチ村だとかフィレンツェも問題ない距離。ただし、オルチャ渓谷のような田舎道と違って、こういう「近代的に機能している」ルッカのような都市の周辺では下道が渋滞してたりするので、多少回り道でも高速道路を使うほうがいいかな。

ホテルの管理人のおじさんがアルファ乗りで、だからかどうかは知らないけど、いろいろと親切にしてくれた。2階のダブルルームにエクストラベッドを入れる、という選択肢の他に、5階のアパートメント(1LD+K、ベランダ付き)も同値で提示してくれた(我々は当然後者を選んだ)。駐車場は城壁内(ホテルも城壁内)は基本的に有料なんだけど、無料で停められる駐車スペースがあるから、と言って(鍵を渡したら)クルマをそこに停めてきてくれたり。


ルッカは、旅の拠点として都合が良いし、街自体も魅力的で、しかも便利。なので、この街で宿泊するというのは我ながら悪くない選択だったと思う。我々が泊まった宿に限らず、街としてお薦め。

参考までに、宿泊したホテルはRest In Lucca

フィレンツェ編


当初、ルッカから空港に乗り付けようかとも思ったんだけど、結局、空港のすぐ近くに宿をとった。なんせフライトが早かったもんで。ここについては特に共有すべき参考情報なし。

つづく

2012年6月22日金曜日

イタリア旅行報告(3)

3.移動


このエントリでは、移動系全般について、書き残したいと思う。

飛行機


前のエントリにも書いた通り、飛行機は、KLMオランダ航空を利用した。KLMの好印象だったのは以下の点。

  • 乳児にミッフィーのスタイ(よだれかけ)をくれる。
  • 日本人客室乗務員の方がとてもフレンドリーかつ親切。
  • ハイネケン(ビール。念のため)の缶が細くてキュート。どうでもいいけど。
  • 機内インテリアやシーツが濃いブルーで、落ち着く。
  • アムス→ヴェネツィアで、ベビーシート(持参したコンビのドゥキッズ)装着のために空席をひとつタダで確保してくれた。

イマイチだった点は、眠っておいたほうがよいと思われる時間帯に窓を閉めない(あるいは、客に閉めるように指示しない)こと。それだけ。

ついでながら、KLMにしたことで帰国の途中でオランダに立ち寄ることができた。それはそれで大変だったけど、僕的には満足。

ところで、機内で、下の子(9ヶ月)がどうしていたか、旅行後にいろんな人に訊かれた。いつもの夜と大して変わらなかった。つまり、簡単には寝ない。要だっこ。たまに、授乳ついでに眠ってくれたりもしたけど、基本的にはひたすらだっこ。機体後方のギャレー(配膳)エリアで、うろうろ、うろうろ。しかし、これに関しては、自宅にいても飛行機に乗っていても、眠い目をこすりながらだっこし続けなければいけないことに変わりないわけで、特別苦痛だったとは思わない。

泣き声が他の乗客の迷惑になったのではないか、という問いに関しては、「赤ん坊の声にだけ反応するやたら神経質な子ども嫌いの人の気には障ったかもしれない」という程度だったと思う。主観だけど。特に嫌な視線はなかった。

というのも、飛行機の中はそもそもとてもうるさいし、ギャレーエリア(シートを窮屈に感じている人たちが集まって談笑したりストレッチしたりしている)の賑やかさがほんの少し増したところで、大差ないのだと思う。客席の客の耳は前方をむ他の赤ん坊の声に関しても、ギャレーエリアの外までは届いてきていないように感じた。周波数の高い音(=赤ん坊の声)は、遮蔽物がないと遠くまで届くが、遮蔽物の影響を受けやすい。むしろ、大人の声の方が、客席まで届いていたかもしれない。

むろん、赤ん坊が泣き出したのに(あるいは、泣き出しそうなのに)シートに座ったまま適当にごまかそうとするならば、そこには間違いなく非難の眼差しが集中するだろう。また、ビジネスクラスは避けた方がよかろうと思う。理由は敢えて書かないけど。

電車


日本での新幹線に相当するのがトレニタリアのEurostar Italia。路線や型式に応じて「Frecciabianca(白い矢、最高時速200km)」「Frecciargento(銀の矢、最高時速250km)」「Frecciarossa(赤い矢、最高時速360km)」というニックネームがついているけど、これは日本でいえば「あさま」「のぞみ」「はやぶさ」などに相当するのだろう。時刻表を見たりチケットを取ったりする際にちょっと分かりにくいポイントだと思う。駅のチケット売り場に「Frecciargento」と書かれた派手なブースがあったりして、そこでチケットを買えるのかと思いきやただのインフォメーションだったり…。


なお、今回のイタリア旅行においては、イタリア名物と言われる(?)「ショーペロ」つまりストライキに出くわした。駅員は「いや、大丈夫、電車は来ますよ」とか言うんだけど、電車の本数がすごく少なくなっていて使い物にならない。駅の電光掲示板を見ると多くの電車が「遅延」とか表示されているんだけど、よく見ると遅延が1時間以上だったり、遅延している電車の数が増えてくると、いつの間にか前の遅延電車は無かったことになってて、ようやくやってきた電車に数時間分の客が一気に乗り込む、みたいな感じ。
ただし、ユーロスター(前述)は、ショーペロの影響を受けていないようだった。別枠なんですな。


あと、ユーロスターというかFrecciargentoの、駅のホームでの停車位置がどこなのかさっぱりわからなかったりするのだけれど、間違った車両に乗り込んでしまうと大変なことになる。というか、その大変な目に遭った。
駅のホームに立っている地元のサラリーマン風のおじさんに、xx号車はどのあたりに停まるか知ってますか、と訊くと自信たっぷりに間違った場所を教えられた。それで、乗り込んだ後で移動しようとしたんだけど、通路があまりにも狭く、また、乗客がみな通路に荷物を置いているので、ベビーカーやら荷物やらを持って車両を移るのは、不可能。
結局、車掌(大勢いる)が、別の車両の席を用意してくれて、なんとか座ることができたものの、あれは僕らにとっても他の客にとっても悲劇だった。

教訓:電車の乗車位置は駅員に確認すべし。

ついでながら、ユーロスターのチケットは、ネットで事前に購入すると安いようだけど、ネットだと購入できるチケットの種類が限られていて、「ファミリー・チケット」なんかは買えなかった(少なくとも僕は見つけられなかった)。駅でファミリー・チケットを買うとぐっと安い。いくらだったか忘れたけど。


あ、そうそう、電車に乗る直前に自主的にチケットに時刻を打刻する必要がある。これをやっておかないと、高額な罰金を請求されることがあるらしい。


地下鉄


今回の旅行ではローマで地下鉄に何度か乗った。以前、スリに狙われた(未然に防いだ)経験があるので、大きな荷物を持っての移動には地下鉄を使わずにすむように、ホテルの場所には配慮した。地下鉄に乗る時には、必ず軽装で。

というわけで、今回は、危ない目に遭うことは全くなかった。


地下鉄もチケットへの時刻の打刻が必要だったかな。自動改札を通れば自動的に打刻されたような気がするけど。

バス


ローマ市内を娘と二人でサクッと移動したりする際に何度かバスに乗った。予め路線を調べて乗ったりもしたし、歩き疲れて適当に乗ったりもした。

バスのチケットは、チケット売り場の他にタバッキ(Tabacchi。タバコ屋というか、よろず屋)で買えるけど、このタバッキがバル(Bar。カフェみたいなもの)の奥の方に潜んでいたりすることもある。バス停の近くにチケット売り場もタバッキも見当たらない場合でも、きっとその辺にあるはずなので、通行人に訪ねればきっと親切に教えてくれる。
"Dove posso compare il biglietto (dell'autobus)?"
「どこで(バスの)チケットが買えますか?」
複数のバス路線が同じ停留所を使っていたりするけど、バス停に掲示されている表を見れば、何番のバスが自分の行きたい場所に行ってくれるか、途中でどれだけ回り道をするか、がわかる。中央駅(テルミニ駅)に連れて行ってくれるバスなんかは簡単にたくさん見つけることができる。

バスも乗車時に(乗り継ぎの場合は2本目以降はいらないはず)チケットに時刻を打刻する必要がある。混んでいるバスでは難しいけど、これは必須。打刻機は黄色くて目立つから間違えようがないとは思うけど、運転手席のやや後方のあたりに設置されていたかな。

水上バス


ヴェネツィアの中の移動は、選択の余地なく、水上バス(ヴァポレットという船)か徒歩。水上タクシー(モーターボート)やゴンドラは料金が高すぎて、一般人は「足」としては使えない。あ、あと、トラゲットというゴンドラ風のデザインの手漕ぎの船(ゴンドラよりもっと大きい)があって、これは、橋がない場所で運河を横切るために使われている渡し船。ゴンドラと違って安い。今回は使わなかったけど、面白いので、見かけたら乗ってみることをお薦めしたい。

で、水上バス。水上バスは、停留所というか船乗り場が大運河のあちこちにあるし、いろんな路線もあるので、結構頻繁に使うことになるかと。特に、同行の家族が歩き疲れたりしてきた場合なんかに。

タクシー


タクシーに不当に回り道されている、などと疑心暗鬼になりたくない人は、地図で一方通行を踏まえた予想経路を把握しておくと精神衛生上よろしいかと。

今回は、覚えている範囲で5回タクシーを利用した。運転手によっては、かなりご機嫌な(怖い、と感じる人もいるかもしれない)運転を披露してくれる。とても上手なんだけど、東京でそれをやったら白バイが黙っちゃいない、というような。

クルマ(レンタカー)


前のエントリにも書いたように、今回はアルファの新型ジュリエッタを借りた。代替品が充てがわれたらどうやって突き返すかを脳内シミュレーションして望んだのだが、幸いその必要はなかった。しかも、下ろしたての新車を借りることができた。「ラッキー!」…という言葉はこういう時にこそ使いたい。


借りることができたのは、2リッターディーゼルターボエンジンのモデル(2.0 JTD)。残念ながらガソリン車はヨーロッパカーの車種選択肢になかったので、これで我慢。というか、ディーゼルターボのアルファがどんなものか知ることができるし、それはそれで興味深いかな、と考えることにする。

借りた車両について適当にググって見つけたスペックは以下の通り:
Alfa Romeo Giulietta 2.0 JTD
Engine: 2.0-litre, 4cyl turbodiesel
Transmission: Front-wheel drive, six-spd manual gearbox
Power/Torque: 170bhp/350Nm
0-62mph: 8.0 seconds
Top speed: 135mph
Econ./CO2: 60.1mpg/124g/km
Standard equipment: 16-inch alloys, dual-zone climate control, leather multifunction steering wheel, cruise control, Start&Stop
135mphはだいたい220kmかな。

アイドリングストップを、MT車では初めて体験したんだけれど、停止時にギアをニュートラルに入れてクラッチから足を離す(クラッチをつないだ状態)とエンジンが切れ、次に1速に入れるためにクラッチを踏むとエンジンがかかる。なるほど、そういうタイミングは確かにリーズナブル。

で、ディーゼル・ターボな2リッターエンジンはどうだったかというかと、低速トルクがあることもあって、低速域を多用することになり、その結果、「もっさり」した印象が生じてしまうんだけど、実は、ぐっとアクセルを踏み込んでいくと加速度が加速していく感じ、っていうのかな、スポーツカーのエンジンらしい「もっともっと踏んでください!」とエンジンが言っているかのような気持ちのよい回り方をする。つまり、エンジン回転数が中速域から上に行くにしたがって「もっさり」感が消えていく、という。ディーゼル、しかも、ターボ、なんて、食わず嫌い的に全く興味を持っていなかったけど、最終的にそれほど悪くはない印象。ま、アルファロメオの味付けがあってこそなのかもしれないけど。

これが、アルファのガソリン2.0リッター自然吸気ツインスパークエンジンだったら(あるいは3.2のV6だったら)、どれだけ素敵なことになっているんだろう、と、夢見てしまう。ま、今や(147を最後として)アルファのクルマのエンジンはアルファ純正じゃないし、ツインスパークはないんだけど。

ハンドリングは、素晴らしい。気持ちのままにクルマの向きを変えられる、にも関わらずアウトストラーダ(高速道路)で130km/h(=法定最高速度)、あるいはそれ以上で走っていても、全く不安はない落ち着き。タイヤからの入力をちゃんと手のひらに伝えてくれるし。

ハンドリングの気持ちよさに関しては、いくらでも上があることを承知の上だし、FFであることを加味して甘めな評価かもしれないけど、それでも十分以上に素晴らしい。我が家の147よりいい感じだったのは、気のせいではないはずだ。ま、年式の違いもあるからそれは当然なんだけど。

妻は、かわいそうなことに、激しく車酔いしやすい体質なので、ウンブリア/トスカーナのうっとりするような素晴らしいワインディングを喜んではいなかったようだけれど、彼女が寝ている間には、僕は存分に楽しませてもらった。

妻と下の子が宿で留守番(?)している間に、上の子と一緒にドライブに出かけたりもした。水を得た魚のような父親の様子に娘も興味を掻き立てられたらしく、3つのペダルの名前やどういう具合にペダル/シフト/ハンドルを操作するのか、ということを質問したり、「アクセル踏んでるときは『アクセル~』、ブレーキ踏んでるときは『ブレーキ~』って言いながら運転して」などと言い、学習意欲を見せつけていた。


ちなみに、これは、アクセル/ブレーキ/クラッチの各ペダルの説明を受けた娘が「忘れないように描いとくんだ」といって助手席で描いていたスケッチ。いつの日か(オートマではない本物の)クルマを運転する日を楽しみにしているようだ。


この15年間ぐらいの間に、原子力発電所を推進するために(なんでも電化して電力需要を増大させるために)地球温暖化のCO2原因説が(特に日本で)無批判に吹聴され、その流れの中で「ガソリン自動車=悪」という認識がどんどん高まっている。と思う。ガソリンの無駄遣いはやめよう、ということ自体はいろんな意味で正しいけれど、地球の温暖化の原因としてガソリン自動車を持ってくるのは短絡的な詭弁なわけで、無計画な森林伐採を止める努力をしないくせにハイブリッド自動車や電気自動車を売りたいがために「ガソリン自動車=悪」のような詭弁を繰り広げる産業界には、本当にがっかり。そんなにガソリン消費を抑えたいなら、クルマ消費自体を減らせよ、オートマの新車販売を法律で禁止すれば素敵な世界が待っているよ、などと妄言を吐きたくもなる。

娘が大人になった頃に、3ペダル/ガソリン/自然吸気な自動車が、まだ存在しているのだろうか。ヴィンテージ・カーとしてしか手に入らなくなってたりするのだろうか。日本のメーカーはあと5年もすれば3ペダルのMT自動車は作らなくなってそうな気がするな。マツダあたりには期待したいところだけど。

話が脇に逸れてしまった。
さて、今回の反省点。前のエントリでも書いたけれど、Android携帯に地図とカーナビの代わりをさせようとしたのだけれど、これが大失敗。問題を列挙すると以下のとおり。
  1. 携帯端末が突然操作不能になる
  2. 意外と携帯の電波が届くエリアが狭い
  3. 地図上の進行方向(コンパス)が当てにならない
しかし、なんといっても1番目の問題が突出している。他は、まあ工夫次第でなんとでもなるんだけど、携帯端末自体が操作不能になると、道順が分からないだけでなく、地図も見れない、行き先の住所も電話番号も(携帯内のメモ帳に保存していたので)分からない、という、非常に困った状況になってしまう。

操作不能の原因は、ソニーエリクソン Xperia Mini ST15という機種特有の問題で(ソニエリは認めようとしていないらしい)、Android携帯一般の問題ではないらしい。帰国後、root化(iPhoneで言うところの脱獄、みたいなもの)を施し、さまざまな手を尽くすことによって無事不具合は解消できた。

この問題について、ググるといろいろ出てくる。

というわけで、携帯がナビとして全く役に立たないことが判明したのでアウトストラーダのサービスエリアで地図を買い求めたんだけれど、折りたたみ式の1:300,000の地図しか売ってなくて、それでもないよりだいぶマシなんだけど、今にして思えば、よくまああれで宿泊先にたどり着くことができたな、と思う。特に迷ったのがナルニ(古い名前でナルニア)の中心エリアからその隣村(というか同じナルニ内の非中心的な集落)の宿泊先までの道のり。


ちなみに、その30万分の1の地図がこんな感じで、目的地がどこだかそもそもよくわからない(実際は、画像の右中央あたりの川の名前L'Aia(水色の文字)の「A」と「i」の間のあたりだった)。ナルニの中心エリアで道行く人に「ここどこ?」って地図を見せても「うーん、どこだろう」みたいな反応だったりして。こんな地図を片手に、集落の名前と通りの名前だけを頼りにたどり着こうというのだから、無謀としか言いようがない。

実際のナルニの街はどんなだったかというと、こんな感じ。
地図の上方中央やや左のあたりからSP1を道なりに東を目指して進むうちにいつの間にか(ぐるっと時計回りに回ってしまい)左の集落に紛れ込み、太い道を道なりに進んだら知らずにどんどん南下してしまったという(地図中央やや左の下部、SR3/SS3)。実際は、途中で交差点を折れて東に(地図右上端に見えているSR3/SS3)進まなければいけなかったのに。というか、走るべき道は正しかったんだけど進行方向がちょうど逆だった。

そんなしょうもないミスを…、と思われるかもしれないけれど、実際の道には色がついていないし、道路の幅も地図と実際では違うし、太陽は雲に隠れているし(つまり自分の向いている方角が分からない)。

てなわけで、大いに苦戦した。あっちこっちでいろんな人に道を聞いた。1日で3年分ぐらいは道に迷った。宿泊先のwebサイトにあったアクセス案内を印刷しておけばこんなことにはならなかったんだけど。

今回の旅ではこの他にも何度か派手に道に迷った。けど、道に迷うのって、実は楽しい。迷っている最中はそれなりに焦ったりもするし、同乗者には申し訳なかったけど。

つづく