2013年1月31日木曜日

保育園児にViscuitを与えてみた

先日、娘が熱を出したので保育園を休ませた。彼女を取り巻く環境的に、インフルエンザの疑いがあったのだけれど、それは大丈夫だった。僕が在宅勤務しながら、娘の様子を見ることにしたのだけれど、静かに休んでいるうちに(投薬なしで)熱はなんとなく下がってきた。そんなこともあり、彼女はベッドで本(「かいけつゾロリ」シリーズがお気に入りだ)を読んだりして静かに過ごしていたのだけれど、そのうちに退屈してきたらしく、いろいろと僕に話しかけてくるようになった。数の単位の「十百千万億兆京垓」の次は何か、とか、クラスのだれそれ君が「むりょうたいすう(無量大数)なんてのは赤ちゃんの言葉だ。本当はむげんたいすう(無限大数?)って言うんだ」と主張する(=難癖をつけてくる)んだけど本当はどうなのか、とか、アラビアンナイトってなに、とか。
最初は、いちいち答えてあげていたんだけど、それでは仕事に支障をきたす。どうしても夕方までにきりのいいところまで仕事を進めたいのに、これはまずい。

というわけで、先日から気になっていた、Viscuit(ビスケット)を与えて遊ばせてみることにした。「Viscuitとは何か」については、正式な説明を見てもらうのがベストだと思うけれど、大雑把に言うと、視覚的にプログラミングを楽しむための環境。視覚的に、というと最近ではScratchとか、古くはLOGO(懐かしい!)なんてのも、あるけれど、文字の読み書き不要でプログラミング(ルールの設定と値の入力に対して結果を得る)を体験できる、という点で、Viscuitはとてもユニーク。文字の読み書き不要ということは、当然、キーボード操作も不要なわけで、マウスが操作できればやりたいことができる、という。

それで、その遊ばせてみた結果はというと…。なかなか思い通りにならずに苦戦していたようではあったけど、たぶん次にもう一度挑戦することがあれば、その時にはもっとすんなりと使えているんだろうな、という感じ。というか、まだマウスの使い方がそれほど上手ではないので、そこが障壁になっていたかな。タッチスクリーンのタブレットPC(ただし大画面に限る)があれば、もっと容易に入り込めそう。
しばらく遊んでいるうちに疲れてきたようなので、また休ませた。夕方に、帰宅したママに「ビスケットっていう、ゲーム、…じゃないんだけどゲームみたいなので遊んだ」と、自慢げに報告していたところから察するに、それなりに楽しんでいたっぽい。またそのうちやらせてみようと思う。

ところで、なんで最近このViscuitが気になっていたかというと、かねてより、
  • ITリテラシーとは、ウェブブラウザで情報収集することではない。計算力というのが電卓を使う能力でないのと同様に。 
  • ITリテラシーとは、問題解決にあたって必要なプログラムがかけることである。はっきり言って。 
という信念の下、子供たちに真のITリテラシーを授けたいと考えており、その適切な手段を模索していた。
我々が小学生の頃は、すがやみつる先生の「こんにちはマイコン」という素晴らしく刺激的なテキストブックがあった。ナイコン族(自分用のパソコンを保有しない者たち。死語)でさえプログラムのイロハを会得できてしまうという良書だ。しかし、残念ながら、現在のインターネット/パーソナルコンピュータ事情にこの本をそのまま適用することはできない。何か適当な子供向けの入門書はないだろうか、と探していたのだが…、結局なかった。
しかし、プログラミングそのものが容易に体験できれば、まあ、とりあえずは、書物がなくてもよいかな、と考えなおし、適当なプログラミング言語/環境を探してみた。それで出てきたのがSqueak、Scratch、Viscuit、というわけ。まずは、Viscuit、その次にScratchに進ませようかな、と。


なんだか尻切れとんぼですが、そのうちまた続報を書きます。たぶん。

2013年1月4日金曜日

トライスキー

今シーズンは、娘(6歳なりたてホヤホヤ)をスキー場に3回も連れて行くことができた。

娘は2年前に一度だけスキーをしたことがあったものの、そのときは、一緒に行った友達とスキースクールに入ったのに、インストラクター群が気に食わない(やたら元気の若いお兄さんの準備体操の号令に拒否反応が出たらしい)とかで、最初の3分で脱落。一緒に行ったインストラクター資格を持ってるパパ友が30分ほどコーチしてくれた。その間に僕は10年ぶりにスキーを満喫。その前後にも僕が多少手ほどきをして、といったところ。

それで2年ぶりのスキーだったわけなんだけれど、今回は、スキースクールは最初から当てにしないことにして、僕がずっとそばに付いていてやろうという方針。そのために、強力なアイテムを入手。

それが、これ。ジャジャーン!
トライスキー

これをスキー板の先っちょに付けておくと、
  1. 板の先端が重なってしまうことがない
  2. 足を開くだけでボーゲンの基本姿勢(に近い姿勢)がとれる
という効果が得られる。板の先端が重なって操作不能で転んで機嫌悪くなって…、という状況が避けられるだけでもかなりありがたいし、スピードコントロールのために身につけなければいけないことの幾つかを器具が肩代わりしてくれることで短時間での技術習得が見込まれる、というミラクルアイテム。

あ、ちなみに、左右のパーツのジョイント部分は、外せる。スキー板を片方外してひねるとすごく簡単に外れるけど、板を両方装着したまま外そうとすると、ちょっと力が要る。
左右のパーツを外したところ


実際使ってみたところ、やはり効果はてきめん。とりあえず、「スキーの板が重ならないように」とか、そういう七面倒くさいことを気にせずに、前後位置のバランスとりに集中できる。で、それができたら次は、ボーゲンの姿勢作りに集中できる、つまり、脚を広げて(=スキー板で三角形を作って)両足の親指側のエッジを効かせるようにする(当然そういう用語は使わずにそれを教える)。転ぶ可能性がものすごく低くなるので、子供がスキーをすごく楽しんでるのが、とてもいい。

3回ほどもリフトに乗ると、後ろから腰の辺りを支える「だっこスタイル」での滑りではなく、僕がバックボーゲンで先導して、娘が2〜5mぐらい後ろから追従する、というスタイルで滑れるようになった。それが初日。この日は全部で6回リフトに乗った。

二日ほど間を空けて、2日目は別のスキー場に行った。ブランシュたかやまというスキーヤーオンリー(スノボ禁止)のちびっ子連れにはちょっと安心度高いスキー場。しかも、ここでは、未就学児のリフトが無料、というありがたい設定。

ここでは長いリフトとそれに対応する長い緩やかなゲレンデがある(それ以外もいろいろある)。この日は、この長いのを一本滑った後に、本人の希望で、トライスキーを外してみた。そしたら、まあ、時々転んだりしながらも、もうそれなりに滑れていた。これは、すごい。トライスキーの効果はやはりウワサ通り絶大だった。そして、早くも、もうトライスキー不要。

翌々日の3日目は、やはりブランシュたかやまに行ったんだけど、この日は、山頂まで上って4kmものロングコースを滑り降りたりしてみた。娘は、まだ「思いのままに」とはいかないまでも、左右へのターンやスピードコントロールがそれなりにできるようになってきて、だいぶ楽しんだ様子。

というわけで、トライスキー、超オススメ。すぐに不要になる割には値段がちょっと高いけど、それだけの価値はあるし(スキーを嫌いになるリスクがほぼ除去できることを考えるとプライスレスだ)、使い終わったらヤフオクかなんかで売却すれば、それなりに高く売れるのでは?
我が家では、たぶん次のシーズンに2歳半になる息子にトライスキーを使わせてみると思う。2歳半だとさすがにすぐには習得できないだろうと思うけど。

父の新しいマック。MacOSX 10.3.9から10.7へ、そして10.8.2へ

父は8年くらい前のPower Book G4を使い続けていたのだけれど、PowerPCのマックってMacOSX 10.4以降がインストールできないので、残念ながらもうそろそろ限界。
この年末年始で明らかになったのだけれど、僕と兄と義弟が皆MacBookAir(2011年あるいは2012年モデル)を使っていることが判明したので、ついでということで、父にもMacBookAir(2011年モデル)の購入を勧めることにした。

それで、年末に注文したのが昨日届いた。僕は今日東京に戻るので、その前に、可能な限りのセットアップ&移行作業をしてあげた。

…ということで、その顛末を。
ここで、ポイントになるのが、購入したMacBookAirにインストールされているOSが10.7(Lion)だということ。去年のモデルなので。後で10.8(Mountain Lion)にアップグレードしないといけない。

それで、やったことのリストは以下の通り。

  1. 新マシンの電源を入れて、普通に初期設定。特に問題なし。
  2.  移行アシスタントの使用を試みる。相手(旧マシン)がPowerBook G4 + Mac OSX 10.3.xでは使用できないことが判明。断念。
  3. iTunesライブラリの移行。戦略としては、旧マシンのライブラリをtarで固めて新マシンにコピー、新マシンのライブラリを置き換える。
    1. 「システム環境設定」の「共有」でファイル共有を可能にしておく。これで、同一ネットワーク上のマックからこのユーザ(仮に"daddy"ということにしておく)のパブリックフォルダ(~/Public)の中身にアクセスできるようになる。
    2. 旧マシンでターミナルを起動して以下の作業を行う。
      daddy$ cd ~/Music/
      daddy$ tar cf iTunes.tar iTunes
      (↑時間がかかる)
      daddy$ mv iTunes.tar ~/Public/
      
    3. 新マシンのファインダーでdaddyユーザの共有フォルダを開き、iTunes.tarファイルをとりあえず「ダウンロード」フォルダにコピーする。
    4. 新マシンでiTunesを起動して、終了する。こうすることで、~/Music/iTunesフォルダ(およびその中身)が生成される。これを、念のためバックアップしておきたい(次のステップ)。
    5. 新マシンのターミナルで以下の作業を行う。
      daddy$ cd ~/Music/ daddy$ mv iTunes iTunes.bak
      daddy$ tar xf ~/Download/iTunes.tar
      (↑時間がかかる)
      
    6. 新マシンでiTunesをもう一度起動して、ライブラリのアップグレードなど、言われるがままにする。ライブラリがうまく移行できていることを確認。
  4. iPhotoライブラリの移行。iTunesと同様。
    1. 旧マシンのターミナルで以下を実行。
      daddy$ cd ~/Pictures
      daddy$ tar cf iPhoto\ Library.tar iPhoto\ Library
      (↑"iPho" + TABで簡単操作。FYI)
      daddy$ cp iPhoto\ Library.tar ~/Public/
      
    2. 新マシンのファインダーでdaddyユーザの共有フォルダを開き、iPhoto Library.tarファイルをとりあえず「ダウンロード」フォルダにコピーする。
    3. 新マシンでiPhotoを起動して、終了する。
    4. 新マシンのターミナルで以下を実行。
      daddy$ cd ~/Pictures
      daddy$ mv iPhoto\ Library iPhoto\ Library.bak
      daddy$ tar xf ~/Download/iPhoto\ Library.tar
      
    5. 新マシンでiPhotoをもう一度起動して、ライブラリのアップグレードなど、言われるがままにする。かなり時間がかかる。ライブラリがうまく移行できていることを確認。
  5. Mail(Mail.app)メッセージの移行。アカウント設定は手動で再設定。
    1. 旧マシンのターミナルで以下を実行。
      daddy$ cd ~/Library
      daddy$ tar zcf Mail.tar.gz Mail
      (↑tarコマンドにzオプションを加えている。メールのメッセージファイルはiTunes/iPhotoデータと違って圧縮されていなさそうな気がしたので。調べるのが面倒だったので憶測だけど)
      daddy$ mv Mail.tar.gz ~/Public/
      
    2. 新マシンのファインダーでdaddyユーザの共有フォルダを開き、Mail.tar.gzファイルをとりあえず「ダウンロード」フォルダにコピーする。
    3. 新マシンのターミナルで以下を実行。
      daddy$ cd ~/Download
      daddy$ tar zxf Mail.tar.gz
      
    4. 新マシンでMailを起動して手動でアカウントの設定をする。
    5. 新マシンのMailでメニューの「ファイル>メールボックスを読み込む」で、「ダウンロード」フォルダのMailを選択する。メッセージを読み込む。
    6. 新マシンのMailで読み込んだメッセージを適当なフォルダに手動で再振り分けする。
  6. アドレスブックデータの移行。
    1. 旧マシンでアドレスブックを起動し、すべてのデータを選んで、書き出し。書き出し先はPublicフォルダ。
    2. 新マシンのファインダーでdaddyユーザの共有フォルダを開き、アドレスブックの書き出したファイルを「ダウンロード」フォルダにコピーする。
    3. 新マシンでアドレスブックを起動し、メニューの「ファイル>読み込み」からコピーしてきたファイルを読み込む。
  7. プリンタドライバのインストール。メーカーのwebサイトから。(父は、このインストールのために外付け光学ドライブが必要だと心配していたようだ)
  8. OSXを10.8.2にアップグレード。App Storeで1700円。父のAppleアカウントの設定に多少時間を要した。
  9. TinkerToolのインストール。最新のOSXではシステムフォントのサイズを変更できないので、このツールを使って老人の目にも無理のない環境をセットアップしようという魂胆。しかし、今のところ、標準のままで様子を見たいそうなので(さっきまでは文字の小ささにだいぶご不満そうだったのだけど)、おいおい必要に応じて設定してもらうことにした。
    ちなみに、このソフトは、管理者権限を必要としないので、安心して使える。なかなかよさそう。
  10. 後始末。旧マックで~/Public以下の移行用tarファイルを削除(各アプリのデータは手つかずで残っている)。新マックの~/Download以下の移行用ファイルを削除。 以上。個別の書類データなどは、必要なものを必要に応じてコピーしてもらうことにした。この際、不要なデータは捨て去りたいというので。後日、Office for Macの最新版を購入して、自分でインストールしてもらう予定。