2012年8月29日水曜日

コード譜成型ツール

がーん。既にそれっぽいのがあった。

便利そう。

こないだの続きにそろそろ取りかかりたいと思って、いろいろアイディアを練っていたところだった。コード譜をGitHubで共有したりしたら楽しそうだけど、法的にだいぶまずいんだろうか、とか、そこらへんを調べているうちに、たまたま見つけてしまった…。

あーあ。いいこと思いついたと思ってたんだけどなぁ。ま、そりゃそうか。ニーズがあれば誰か作るよね。
またなんかおもしろそうなことを探そう。

2012年8月20日月曜日

念願の扇風機を導入

先日書いた、SIENTという扇風機。無事、妻の同意も得ることができて、購入、そして、日曜日に商品到着。




こういったものを購入する際には、我が家の場合、置く場所をどうするんだ、というのが主な問題なんだけど、今回に関しては、既存の扇風機のリプレイスということで、わりとすんなりと稟議が通った。

あ、リプレイスといっても、ナショナルの横方向の首振りが壊れているやつ(F-C306Kという19年前のモデル)は腐っても鯛ということで多分まだ使うんだけど、もうひとつの弱風が全然弱くなくてしかもうるさい(=寝る時や子供がいる部屋では使えない)安物の扇風機に引導を渡すことになる、はず。で、ナショナルの逸品扇風機はサブ機として今後とも活躍してもらう、と。

それで、この新扇風機SIENT(我が家が導入したのはエントリーモデルのこれ)、昨夜一晩使ってみたのだけれど…。

イイ! 実にいい。

この新扇風機のおかげで、子供二人と一緒に寝る(想像するだけでも暑苦しい)部屋で、昨夜の熱帯夜(←たぶん)もエアコンいらずで過ごせた。

いやー、実にいい買い物をした。これはぜひ20年使い続けたい。

と思ってよく見ると、設計上の標準使用期間が「10年」とか書いてある。それ以上使うな、って。どうなってんだこれ。まあ、気にしないけど。

2012年8月16日木曜日

Android チューニング

こないだの続きです。今回は先人に敬意を表してですます調です。


まず、docomoのMVNOのデータ専用SIMではわりとよく知られている件として、こういうのがあるそうです。
http://denpa-shinbun.com/keitai/mvno-battery-drain.html

そうそう、まさにこれ。音声通話用の電波が使えないからといって、圏外とみなして、ずーっと接続を確立しようともがき続けて、バッテリーを消費しまくっている。時々050plusが切断される。そして、本体が熱くなる。


あ、申し遅れましたが、一昨日050plusに加入しました。上り下り100kbpsのDTIのサービスでも普通に(というか禁欲的な僕には耐えられる程度に)通話可能でした。


話を戻すと、おそらくこのセルスタンバイ問題が原因で本体が熱を帯びやすく、それがXperia Miniタッチパネル問題を引き起こしやすくなっているように思えます。

というわけで、まずは、Xperia miniのタッチセンサー感度の再キャリブレーション。あ、これは自分のためのメモです。真似して痛い目にあっても責任取れませんのであしからず。
1. USBデバッグモードをONに。(設定 / アプリケーション / 開発 / USBデバッグ)
2. Windows上でコマンドプロンプトを起動し、以下を実行。
> adb shell
$ su
# dev=/sys/devices/platform/spi_qsd.0/spi0.0
# fw=touch_smultron_sony.hex
# cyttsp_fwloader -dev $dev -fw /system/etc/firmware/$fw -verify_only
# sleep 5
# reboot -p


さらに、セルスタンバイ問題の解決方法を編み出して公開されている方がいたので、利用させていただくことに。
http://bl.oov.ch/2012/01/android-sim.html

リンク先の手順に沿うと、簡単に作業できました。
「緊急通報のみ」の表示を消す、以外は、全て、すんなりと進みました。
しいて言えば、jarファイルの上書きに必要なパーミッションがない、と最後に言われてしまったので、別途、上書き先のファイルのパーミッションをごにょごにょっとしておきました。ていうか、リンク先の懇切丁寧な説明を(後から)よく読めばいろんなことが書いてあった。

いや、実に、ありがたい。


そんなわけで、やることはやったので、結果がどうなるか。全ては丸く収まるのか、しばらく様子を見てみたいと思います。

2012年8月14日火曜日

欲しい扇風機があった

いやー、毎日、暑い。けど、エアコンは好きじゃない(まあ、それなりに使うけど)。

というわけで、扇風機。僕と実家の家族は20年近く前に発売されたナショナルのF-C306K(2台のうちの1台は型番が微妙に違ったかも)という扇風機を、故障すれば修理に出したりしながら愛用してきた。



これが実に素晴らしい製品なんだけど、何が素晴らしいかというと
  1. 立体首振りができる(!)
  2. 「1/fゆらぎ」モードでの風力の強弱リズムがすごくなめらかかつアンビエント
  3. 「1/fゆらぎ」モードで弱めの風を送ると、音もなく、本当の自然の風のようだ
…というわけで、これが各部屋にふんだんにあれば(&置く場所があれば)エアコンなんてほとんど出番ないだろう、っていうぐらいの素敵モデル。

もうちょっと具体的に書くと、エアコンの設定温度が高いだの低いだのと意見の食い違いがある我が家においても、この扇風機の風が不快だなどと誰かが言ったことは未だかつてない。つまり、エアコンオフ、またはエアコンの温度を高めに設定しておいて、この扇風機の風が当たるところにいれば誰もが幸せという。

しかし、残念なことに、この製品はもう新品で手に入らない。そればかりでなく、重要な補修部品のストックも底をついてしまったらしい。一昨年の初夏に修理に出したときに、修理できるのは今回が最後ですと言われた。残念。

そして、去年の夏に再度故障して、今は横方向の首振り機能が損なわれたままだ。

後継機種があれば買い替えたいと思っていたのだが、それらしきものが全く見つからず、残念な思いをしていたところ、東芝がSIENTという立体首振り扇風機を発売したことを去年の夏の終わり頃に知った。これ、たぶん、我が家の(1993年モデルの)扇風機に対抗できる唯一の現行モデルだ。が、そのときは、季節的なものもあり、我慢。

そして、季節は巡りまた夏真っ盛り。ああ、暑い。あっちの部屋にもこっちの部屋にも扇風機を増設したい、という欲求から、このSIENTってやつのことを思い出して、調べてみると、おお、意外と安くなっている。

東芝のSIENTシリーズにはいくつかモデルがあるようなんだけど、僕が欲しいのはエントリーモデルのF-DLP100。上位機種が備えている機能には特に魅力を感じない。少しでもシンプルな作りの方が長い年月の使用に耐えてくれるだろうし(買ったら20年間使うことを想定ってことで)。

というわけで、後で妻を説得してみようと思う。

2012年8月12日日曜日

DTIの月額490円SIM

一昨日ぐらいに書いたように、DTIが提供する月額490円SIMを申し込んだのだけれど、早速今日クロネコメール便で届いた。早い。

アンドロイド携帯にSIMカードを挿して、SIMカードの台紙に書いてあるAPN設定情報を入力するだけですぐに使えるようになった。楽勝。



このSIMでの通信は、docomoのFOMAネットワークを使って行われるものの、上り下りともに100kbpsという帯域制限がかかっている。これがどれほど遅いのか気になっていたんだけど…。これ、今まで2G携帯を使っていた僕からすればまったく問題にならない。杞憂だった。

ついでに言うと、Facebookなんかの体感速度は、帯域制限なしのFOMAネットワークを使っているはずのBlackBerryよりも遥かに速い。どうなってんだBlackBerry!?まあ、ネイティブアプリの出来不出来が影響しているんだとは思うけれども。

そういうわけで、現時点ではおおむね満足。これが月額490円とは素晴らしい。

以下、気になる、小さな問題点。

ひとつめ。「通信サービスなし」の警告が常に表示されて鬱陶しい。


(ちなみに、この写真ではWi-fiもONになっているけど、上記の通信速度の評価はWi-fiをOFFにしてのものなので、ご心配なく)

ふたつめ。「通信サービスなし」と関係しているかもしれないが、ソニエリのXperia mini操作不能問題(→イタリアでのできごと)の前兆的な現象が発症した。要するに、タッチパネルのセンサー感度がおかしなことになってしまい、触っていないボタンを触ったことになってしまう、という現象なんだけど、まあ、とりあえず今のところ軽症だし、解決方法も分かっているので、気楽に様子を見よう。

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追記: こちらに続編→ Android チューニング

2012年8月10日金曜日

BlackBerryに馴染めない

会社支給の携帯が、auの2Gネットワーク廃止を機に、BlackBerryにリプレースされてしまった。しかも、なぜか、1年半前のモデル。企業向けの特殊な設定になっているから、一般ユーザにとっての使い勝手とは全然違うんだとは思うけれど…、まったく、使いにくいったらありゃしない

あ、いや、「会社支給携帯に何を期待しているんだ」というご指摘はごもっとも。でも、携帯2台持ちしなくて済むような配慮がうちの会社には(数年前には)あったんだけどなあ。


バッテリー


フル充電したバッテリーが1日半〜2日ぐらいしかもたない。しかも、一見汎用品に見える付属の充電器&マイクロUSBケーブルを使わないと充電できない。


文字入力


日本語変換で誤変換してしまったら誤入力文字をデリートしてもう一度ローマ字入力から繰り返さなければいけない。

数字キーロックの方法が不明。メールなどで数字を入力する場合は、Altキー、数字キー、Altキー、数字キー、Altキー、数字キー、…といちいちAltキーってやつを押している。めんどくさいこと山のごとし。


ブラウザ

まず、読み込みが遅すぎる。本当に3G回線使ってるのか疑いたくなるほど。

で、前のページに戻るボタンはあるけれど、進むボタンはない。

ブラウザの文字が小さいと潰れて読めない。拡大すると、(ページ幅が調整されないので)1行読み進める毎にカーソルで右に行ったり左に行ったりしないといけない。




電話機能


留守番電話のメッセージの聞き方を理解するまでに2週間もかかってしまった。留守番電話に録音されたとかいうメッセージだかなんだかをクリックしても留守番電話は聞けず、明示的に1416に電話をかける必要があることが取扱説明書(これまた難解)から判明。

着信した電話の電話番号を既存のアドレス帳エントリに付け加えることがどうやらできないらしいことが3週間頑張った後の結論。

着信履歴/発信履歴に日本の国番号(+81)が付いたりして、通話料金がどういうことになっているのか不安。(払うの僕じゃないけど)

電話帳をインポートしたら、何がどう間違ったことになってしまったのか、妻の携帯に電話をかけたつもりが父の携帯を鳴らすことになってしまったりして、もう恐ろしくて内蔵電話帳のデータは全く信じられない。


その他


テザリングができないし、コーポレートメール以外のメールアドレスは持てないし設定もできない。アプリのインストールもできない(例外あり)。ま、これは、BlackBerryのせいというよりは、会社のIT部門による設定のせいなんだけど。


結論というか善後策


こんな設計ミスっぽい電話機を"スマートフォン"とか呼んではいけないと思う。10年前の携帯電話の機能制限版(ただし画面サイズは10年前より大きい)って感じ。なんとか、使いこなそうと努力してみたけれどやっぱ無理。

というわけで、携帯の2台持ちは避けたかったんだけど、そうも言ってられない状況。WiFi専用機として自宅内で使っていたSIMフリーのアンドロイド携帯(イタリアに行く時に買ったやつ)を活用しようと考えている。

電話はどうせほとんどかけないからいいとして、私用メールとWebブラウジングが必要ということで、データ通信専用のb-mobileの月額980円のイオンSIMにしようかな。と思っていた矢先にDTIの月額490円のSIMが発表されたので、こっちを早速申し込んでみた。期待に応えてくれるだろうか。

2012年8月8日水曜日

イタリア旅行報告(8)

8.総括


念願のイタリア家族旅行。のんびり気楽にすごすリゾートバカンス、とは対極にあるような、常に自分で動き、考え、迷い、地元の人と話をして、という、敢えて否定的に言えば「疲れる」、逆に肯定的に言えば「充実した」旅だった。人によって旅に期待することはそれぞれだと思うけど、僕は大満足。

おそらくこれから当分の間はまたイタリアに足を踏み入れない年月が過ぎるのかと思うけど、次の旅へと続く妄想を掻き立てるに十分なものを仕込んできたと思う。

今回は、5歳と0歳の子供を連れての旅行だった訳だけど、だからこそのかけがえのない経験をしたと思う。小さな子供を連れていなければさほどありがたくも思わないような他人の親切が無茶苦茶嬉しかったり。

子供が小さすぎて(少なくとも下の子は確実に)今回の旅のことなんて覚えているわけがない、なんてことを言われたりもしたけど、そんな小さな子と一緒に旅をしたという自分の思い出はずっと残る。そして、子供たちに話すことができる。



日本の外に出ると、日本国内にいるときよりも日本のことが見えてくる、という話はよく聞くけれど、今回もまた全くその通りだと思った。特にこうやって大好きな国を旅していると、どうしてこの国というかこの国の文化や街や人のことを僕は好きなんだろうか、とか考えるし、何が日本とは違うのか、とか、日本のどこが僕は好きではないのか(逆に言えば、どこが変われば日本をもっと好きになるのか)、なんてことも考える。

僕はしばらくイタリアはお預けだけど、偶然このページ、というか、この一連のブログを見たあなたには、運命だと思って、イタリア旅行を企ててみていただきたい。

おわり。


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目次
  1. 旅程
  2. 準備/予約サイト、ガイドブック、参考書、地図など
  3. 移動/飛行機、電車、地下鉄、バス、タクシー、レンタカー
  4. 表示
  5. 食事
  6. 訪れた場所
  7. 持ち物
  8. 総括


イタリア旅行報告(7)

7.持ち物

忘れてはいけない持ち物。それは、何と言っても、傘。折り畳み傘
日本では普通に手に入る高品質で軽量のビニール傘は向こうでは手に入らない。観光地では安い傘や折り畳み傘を売ってたりもするんだけど、あまりの低品質に開いた口が塞がらない。
ちなみに僕のおすすめは無印良品の折り畳み傘。ジョイント部分が樹脂でできているから捩じれによる破損がほとんどないってやつ。付属の袋は、折り畳んでも畳まなくても収納できる。丈夫でしかもそこそこ軽い。これ便利。大人の人数分これを持って旅に出れば雨が降っても安心ですな。

あと、GPSを使わないなら、紙に印刷したGoogle Map。高速道路以外で予定しているルートがあれば、一応すべて用意しておくのが安心かな。日本ではどこででも高精度な地図が手頃な値段で売られているけど、イタリアではそれがない。簡単に手に入る30万分の1の地図では、町と町の位置関係を把握するぐらいにしか役に立たない。携帯電話の電波がどこにでも届く訳でもないからスマホも案外役に立たなかったりするし(地図データを大量にキャッシュしておけばいけるかな)。ついでに、安物でもいいから方位磁石があると安心できるはず。

持ち物ってのとはちょっと違うかもしれないけど、クレジットカードはVISAかMastercardに限る。経験に基づく僕の認識では、JCBは日本とハワイでしか使えず、アメリカンエクスプレスはアメリカ国内用。今時だいたいそうだと思うけど、ICチップ内蔵型のカードが信用されているので無難(PINコードをお忘れなく)。トラベラーズチェック(発行しているのはアメリカンエクスプレス)は、ヨーロッパではどこでも使えないと思った方がいい。

辞書はあったほうがいいかな。小学館のポケットプログレッシブ 伊和・和伊辞典がおすすめ。辞書の真ん中に旅先で役に立つ会話集なんかがある。あと、これ、ハローキティ・バージョンも売られている。ちなみに、ヨーロッパではキティちゃんが大人気である。

んー、あとは特にこれといったものはないかな。持っていきたいものをどうぞ。

つづく

2012年8月7日火曜日

イタリア旅行報告(6)

6.訪れた場所


今回訪れた場所を地図で表すとざっとこんな感じ。
大きな地図で見る

道順はこの通りではなく、実際には宿泊地と各訪問地を行ったり来たりしてた。
地図上のA〜Bの区間だけが電車で、他はレンタカー。

今回の訪問先(宿泊施設については既に書いたので省略)について以下、お薦めポイントなどを紹介。

A. ヴェネツィア


ベビーカーで行くと大変。子供が自分で歩けない場合はベビービョルンやエルゴベビーのようなベビーキャリーを装着することを強くお勧めしたい。あと、荷物は背中のリュックに。とにかく、階段(橋)が多いので、ベビーカーは荷物以外の何ものでもないし、水上バスに乗ったりする際には手ぶらが快適。


B. ローマ


やっぱ、ちっちゃな子供のハートを掴むにはコロッセオみたいなわかりやすいものが一番。


C. カステル・ロマーノ(アウトレット・モール)


ローマ郊外のアウトレット。僕自身はこういうのにこれっぽっちも興味がないんだけど、奥様のためにどうぞ。ディーゼルのジーンズが数千円。とか。


D. ナルニ


古い名前でナルニアという。映画を見たことも本で読んだこともないけど有名な「ナルニア国物語」の世界観を形成しているんだとかなんとか。
4月の終わりから5月にかけての週末(3週末?)に中世祭りが開かれて、このお祭り期間内だけ開かれるレストランがあったりする。そういうお祭りレストランは、地元の青年団とかが中世の衣装を身にまとって運営していたりするんだけど、中世風の雰囲気で(中世の飾らない建物に古い木のテーブルと長椅子を持ち込んだだけなので当たり前)実にいい感じ。塩やハーブの他には特に何も載っていないプレーンな釜焼きピザ(ピッツァ・ビアンコって言ってた)がこれまたおいしかったりして。この時期に行くならぜひ週末に!


E. スポレト


この街の郊外にローマ時代の水道橋があって、歩いて渡ることができる。他の有名なローマ水道の遺跡と比べてどれぐらいすごいのかはわからないけれど、まあ、とにかくその谷間に長い脚を延ばす巨大建造物には驚いた。校外学習の小学生の集団(と先生と一部生徒の保護者?)がいた。日本人(というかアジア人)のしかも乳幼児連れなどをあまり見たことがないのだろうなという(好意的な)反応。


F. モンテファルコ


La Strada Del Sagrantinoと呼ばれる、ぶどう畑やオリーブ畑の続くのどかな丘陵エリアの中の町(村?)のひとつ。こういう小さな町にたどり着くまでの道をドライブするのが楽しいし、丘の上にある町の外壁のあたりから眺める景色もまた素晴らしい。


G. ストロンコーネ


ここのレストランが素晴らしかった。昼は行っていないので詳細不明ながらも素敵な雰囲気の小さな城塞都市。


H. ノルチャ


イタリア語では、肉屋さんのことをnorcino、その店舗(加工肉店)のことをnorcineriaという。その語源がこの町Norcia。プロシュートやサラミといった各種加工肉や黒トリュフなどグルメな食材の産地として知られる場所。ただし、僕が訪れたシーズン(4月末)はトリュフの季節ではなかったので、残念ながらトリュフ料理は食べられず。
ノルチャは他のウンブリアの町からちょっと遠いんだけど、Valnerinaと呼ばれるNera川流域の渓谷エリアを抜けていくルートがこれまた素晴らしいドライブになると思う。ただし、スピード違反の取り締まりには注意。


I. マルモレの滝


ヨーロッパで最高の高さを誇ると言われる滝。3段に分かれているんだけど。
そもそもこの滝は、ローマ人(古代ローマの人々)が既存の川の水を灌漑用として利用するために、川の流れを変えて、しかも、水門を作った、という起源をもつそうで。
今でも、朝の特定の時間に水門が開かれて滝から水が溢れ出て、午後の特定の時間に水門が閉じられて滝からの水は止まる。らしい。僕らが見たのは止まるタイミングだったんだけど、さすがに一瞬では止まらないものらしく、じわじわと水量が減っているかな、という感じだった。たぶん、これは開門を見る方が楽しいだろうと思う。
どうでもいいけど、校外学習かなんかの小学生や中学生たちが大勢いて、うちの下の子がかわいいかわいいと大人気だった。


J. カスティッリョーネ・ドルチャ


オルチャ渓谷の主要な町のひとつ。この町へのアプローチや、高台からの眺めは実に素晴らしい。町自体は小さく、わざわざ観光で訪れる人がどれほどいるのかは不明ながらも、魅力的なレストランがいくつかあった。我々はこの町の外れのアグリツーリズモに泊まったので、何度かこの町に足を運んだ。
これまたどうでもいいけど、ここのレストランで日本語がペラペラのイタリア人観光客と遭遇した。子供や旦那さんは日本語に馴染みはないようだったけど、乾杯は二人して「カンパーイ」って言ってた。


K. モンタルチーノ


言わずもがな、かの有名なワイン「ブルネッロ」の産地。そのワインがゆえに観光地としても賑わっていた。
アプローチするときは問題ないとして、帰り道、地図を見ないで適当に城壁の外へ向かって走り出したら、何やら舗装もされていない細い道に入り込んでしまって…。ま、迷ったら人に聞けばいいんだし、そもそもあてになるような地図が手元にないんだからしかたがない。しかも地図を読めるのは家族で僕だけだし。教訓としては、クルマで走り出す前に、どうやって目指すべき幹線道路までたどり着くべきなのかを地元の人に訪ねるべき。


L. シエナ


細い道が入り組んで、アップダウンがありまくり、という古い(そしてそこそこ大きい)町は、散歩が楽しい。町の真ん中には有名なカンポ広場が開けていて、細い道を通り抜けてそこにたどり着いた時には、なんというか、パッと心が晴れ渡るような気分だったな。実際は、雨だったんだけど。
今回は残念ながら見送ったけど、マンジャの塔に本当は登ってみたかった。


M. サンジミニャーノ


これまた有名な丘陵都市。古い塔がたくさん立っている。これまた今回は残念ながら見送ったけど塔に登ってみたかった。

N. アシャーノ


特に目的地というわけでもなかったんだけど、ロンプラのオススメドライブルート(の一部)を走った時にこの町に立ち寄ってジェラートを食べた。たしかにこの辺りの道はとても気持ちいい。が、ひたすらワインディングが続くためにクルマに酔いやすい人が気持ち悪くなってたのには胸が痛んだ。


O. ピエンツァ


ここもまた丘の上に立つ美しい町。珍しく日本人観光客(新婚旅行かな?)を見かけた。ビデオカメラに向かって、自分たちは「憧れのピエンツァ」に来ている、とか言っていたけど、ピエンツァがそんなに知名度のある町だとは知らなかった。
この町はローマ法王ピウス2世(ルネサンスぐらいの人かな?)の故郷で、彼が自分好みの町にするために気合いを入れて都市計画を立てて再開発をしたとか、そんな話。確かに、町並みが美しいし、町の南のテラスから城壁の見下ろす景色は実に素晴らしかった。雨が降ってきて、傘も持ってなかったから、じっくりとは眺めていられなかったけど。


P. リヴォルノ


港町。魚介類をどっさり盛り込んだカッチュッコという名物料理が食べたくてこの町を訪れたものの、残念ながらこの料理が食べられる曜日ってのが決まっているそうで、食べられなかった。イタリアって、地方によって、こんな感じで特定の曜日にしか食べないものってのがあるみたいだ。ローマではニョッキは金曜日(←うろ覚え)だけ、とか。


Q. ルッカ


町を取り囲む分厚い城壁の上は土手みたいになってて、散歩したりするのに気持ちがいい。このがっちりと壁に囲まれた町ってのが、村上春樹の「世界の終わりとハードボイルドワンダーランド」を思い起こさせる。
ここは、古い町ではあるものの近代化されてもいて、町の規模は大きい。旧市街の真ん中あたりには、たとえばパン屋だってたくさんあるし、レストランもいろいろな規模のものがあり、様々な暮らしのニーズに応えてくれるはず。
城壁の外の新市街の中にあるスーパーマーケット(大きいのが何件かあるようだ)で、アルファロメオ用のワイパーブレードと替えゴムを購入した。日本で買おうとすると正規ディーラー価格でむちゃくちゃ高い(ぴったり同じサイズを使っている国産車がないから)。けど、こっちだと、数百円。ていうか、スーパーで売ってるってのが驚き。


R. ピサ


やはり斜塔は子供受けがいい。しかし、実に残念なことに幼児は斜塔に登らせてもらえない。…というか、後で気付いたんだけど、年齢を詐称すればよかったな。


S. チンクェ・テッレ


切り立った崖にへばりつくように、小さな集落が5つ。それがCinque Terre(「5つの土地」)。パステルカラーの家々が、ここが昔ながらの海辺の町であることを雄弁に物語っている(沖に出た漁船の上からでも自宅がすぐに識別できるように、各家がそれぞれ分かりやすい色で外壁を塗ったという)。
建物と建物の隙間を縫う細い歩道(大部分は急な階段)を登ったり降りたりするのは疲れるけど楽しい。階段や壁に、"→Mare(海)"とか"→Paese(村)"とか手書きのペンキで書いてあるのがのどかでいい。
集落から集落をつなぐ鉄道路線があるし、遊歩道もある。特に一番東のRiomaggioreと二番目のManarolaとの間の遊歩道は整備が行き届いていて歩きやすい。「愛の小道」とか名付けられているんだそうで。


T. ヴィンチ


レオナルド・ダ・ヴィンチの出身の村。というか、レオナルド・ダ・ヴィンチっていう名前は日本語にすると「ヴィンチ(村)のレオナルド」なんだけど。
ミュージアムはなかなか見応えがあるものの、未就学児にはちょっと難しいかな。


U. フィレンツェ


やはり、フィレンツェといえばドゥオモ(大聖堂)。しかし、幼児連れでのオススメは、大聖堂そのものではなくて、その隣の鐘楼。414段の階段、85mの高さ。この塔からはフィレンツェの町はもちろん、すぐ隣のドゥオモのドームの全体像をごく近いところから、しかも似たような高さの目線から眺めることができるので、こちらのほうがもしかしたら深く印象に残るかもしれない。途中何カ所か見晴らしのよい場所での休憩も可能だし、一番上まで行かないとしてもそれなりに満足度が得られる。
あと、サンタクローチェ教会。これ、3度目のフィレンツェにして初めて訪れた(中には入らなかった)んだけど、この建築物にクラクラッと来てしまう人がいるというのもうなずける。美しいファサード。



つづく